感染経路
麻疹患者からの空気感染、飛沫感染、接触感染によって起こります。感染力が強く、感染者と同じ空間、場所にいるだけで感染し、感染防御にマスクは役に立たないとされています。潜伏期間は10~12日間で、感染力は症状(発熱、カタル症状)出現の前日から解熱後3日を経過するまで続きます。
麻疹(はしか)は、感染後無症状の時期(潜伏期間)が約 10∼12日続き、その後初期症状として発熱、咳、咽頭痛、鼻水、眼球結膜の充血、目やに等のカタル症状がでます。その後(3~5日経過後)、やや解熱傾向のあと、再度発熱を伴って麻疹特有の融合性のある小紅斑が出現します。高熱は3~4日で解熱し、次第に発疹も消失しますが、しばらく色素沈着が残ります(カタル期、発疹期、回復期と経過)。主な合併症として、気管支炎、肺炎、中耳炎、脳炎があります。麻疹にかかると数年から10数年経過した後に亜急性硬化性全脳炎という重い脳炎を発症することがあります。麻疹にかかった人のうち、数千人に1人の割合で死亡することがあります。
麻疹患者からの空気感染、飛沫感染、接触感染によって起こります。感染力が強く、感染者と同じ空間、場所にいるだけで感染し、感染防御にマスクは役に立たないとされています。潜伏期間は10~12日間で、感染力は症状(発熱、カタル症状)出現の前日から解熱後3日を経過するまで続きます。
妊娠中に麻疹を発症すると重症化しやすいといわれ、肺炎の合併率、死亡率ともに非妊娠女性よりも高いと報告されています。
流・死産、早産の頻度が上昇するとの報告があり、妊婦さんの麻疹発症後2週間以内に生じやすいと言われています。
赤ちゃんが出生後10日以内に麻疹を発症した場合は経胎盤感染と考えられ、先天性麻疹とよばれます。発症率は20~30%と高くはなく、軽症で経過することが多く長期予後は良好とされています。
赤ちゃんが出生後10日以降に麻疹を発症した場合は新生児期(分娩時)の感染と考えられ、新生児麻疹とよばれます。一般的に軽症で経過するといわれていますが、先天性麻疹よりは重症とされています。
麻疹ウイルスの抗体の有無を確認し、抗体を持たない場合は妊娠中の感染を避けるためワクチン接種をお勧めします。